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開放生検

開放生検というのは、実際に患部を切り開いて病変の一部を採取し、それを検査することで病変が何なのかを調べるというものです。
ちなみに生検の中には針生検というのもあって、こちらは針を病変に刺して、その針の中に入った組織を採取し検査するというものです。
前者の方がたくさん組織が採取できるので、より正確な検査結果を得られるのですが、切開するので体に負担がそこそこあります。
今回私は開放生検の方をすることになりました。

検査の前日に入院し、生検は全身麻酔で行いました。
採取部位によっては局所麻酔でもやれるそうなのですが、太ももの骨だと体の奥になりすぎて、局所麻酔ではちょっと効きが悪いらしいです。
麻酔の導入やらのもろもろの準備をいれて、手術は2、3時間で終わったと思います。(全身麻酔についての話は「全身麻酔」へどうぞ)

手術後から2日ほど37度台の微熱が出ました。やはり体を切っているので、手術後の発熱はよくあることみたいです。
今回の生検では、悪性腫瘍の可能性があったので、筋肉の真ん中を切開しました。
筋肉と筋肉の隙間を切った方が当然ダメージが少ないのですが、仮に悪性だった場合、切開部分に悪性腫瘍が広がってしまい、隙間を切ると両方の筋肉がダメになってしまいます。筋肉の真ん中を切れば、犠牲が1つですむので悪性が疑われる場合は今回のようにするみたいです。
筋肉の真ん中を切るので、痛いよというのは言われていたのですが、思ったより大丈夫で良かったです。

翌日にガーゼを取って消毒して、防水フィルムでカバーしました。最近はこの防水フィルムのおかげで、手術後でも結構早くシャワーを浴びれるようになるので、とっても助かります。手術後は痛みとか発熱とかで結構汗をかくので、早くさっぱりしたいですから。(開放生検の手術後の傷口の写真はこちら

術後は3日ほど抗生剤の点滴がありました。
それから特にリハビリとかはなく、体調も問題なかったので5日ほどで退院しました。
抜糸は2週間から10日後に行うので、退院後外来で抜きました。
結び目の端をピンセットみたいなのでつまんで、出来た隙間にはさみを通して糸を切ります。糸はつるつるで体にくっついたりしていないので、抜くときに全く痛みはありません。強いて言うなら糸をつままれてるときの方が引っ張られてちくちく痛い感じですけど、大したことないです。

この手術一連で失敗したのが、そんなことはないのに傷口が開いてしまいそうでなかなか膝を曲げることが出来ずにいたことです。怖くてあまり動かせずにいたら、全然膝が曲がらなくなってしまい苦労しました。
傷口の糸だけを見てるとすぐに裂けちゃいそうなんですが、ちゃんと中は中で縫ってあるんですよね。
この反省を活かして、この後の手術では術後から積極的に動かしていこうと決めました。
ほんと、一度固まってしまうと元に戻すのが大変です。

採取した組織は病理検査をします。
骨と一緒に採取した組織の場合、まずは特殊な溶液に組織を浸して骨を溶かさなければ検査が出来ないそうです。骨の強度によって変わってくるのですが、この骨を溶かす作業に1〜3週間ほど時間がかかるため、結果が出るまでしばらく待たなければいけませんでした。