外泊と隔離 入院期間は約1年と言われました。 これからしばらく家族と離れて過ごすことになるんだなぁ、と覚悟を決めて臨んだのですが、意外や意外、結構家に帰ってきちゃってました。 気分は単身赴任でしたね。 薬によって違うのですが、1コースが月曜から金曜の5日間というものが多く、残った土日は条件を満たしていれば家に帰ることが出来たんです。 その条件の主なものは白血球の値で、2000以上であればOKでした。 他にも体温が38度以上はダメとか、赤血球、血小板が下がりすぎてもダメとかあるのですが、そういったことは頻繁にはおきません。 私がいた病院の場合(基準値は病院ごとに異なります)、女性の基準値は白血球が3000〜9000。赤血球が3500000〜4800000。血小板数が145000〜350000。 つまり白血球の数がダントツ少ないので、他と比べてすぐに少なくなってしまうわけです。(何故血球が下がるのかについては副作用のまとめをご参照ください。) 白血球が減少すると以下のような措置がとられました。 1000<白血球数≦2000(または、500<好中球数≦1000) ・カーテンを閉めて、空気清浄機を設置。離床時にはマスク着用。 ・G-CSF(白血球数を上げる薬)を皮下注射。 白血球数≦1000(または、好中球数≦500) ・クリーンルーム(個室)に移動。 ・G-CSFを皮下注射。(上記より投与量が増える) 2000≦白血球数かつ50000≦血小板 ・外泊、外出可能。 家族と一緒に食べるご飯はおいしいし、やはり1晩でも慣れたベットで寝られるのは全然休まり方が違います。ずっと病院にこもっているとテンションが下がってくるので、モチベーションの維持にも外泊は本当に助かりました。 家に帰って気分をリフレッシュするおかげで、辛い治療でも頑張ることが出来たと思います。 外泊中の禁止項目はほとんどなく(家ではお酒飲んでました。←主治医の了承済みですよ)、唯一主治医から言われていた事は「風邪を引かないように」でした。 なので、人混みは避けるようにして、外出時には必ずマスク着用です。 その辺は気をつけつつも、お花見に行ったり、友達とランチしたり、ちょこちょこお出かけして楽しんでいました。 週末だけでなく、白血球が下がっていると、化学療法も出来なくなり、スタッフが少ない土日の化学療法避けるため、治療が1週間単位で延期ということがちょこちょこありました。 特にアドリアマイシンは顕著にデータが下がる為、2、3週間空くこともありました。 これら血液データの下がり方や回復の仕方は個人差があるそうです。 私は年齢が高めだった分、若い子より回復が遅いとよく主治医にいじめられました。 薬をしていない期間は、CVカテーテルが詰まってしまわないように、抗凝固剤(ヘパフラッシュ。以下ヘパフラ)を注入します。これの効力は1日ということで、ずっと点滴がない時は24時間以内に次のヘパフラを注入しなければいけません。 なので、外泊中でも1日に1度は病院に行く必要がありました。 また、2、3日に1度血液検査があったので、その日は病院に戻っていました。 白血球が2000を切ってしまうと外泊が出来ないのはもとより、外出もできません。 冬場はお風呂もダメで、大部屋でベット周りのカーテン締め切って、空気清浄機をベッド脇にて稼動します。古い清浄機だったから、妙に大きくて音がうるさかったなぁ。 私はこの状態を下記隔離と分けるために「プチ隔離」と呼んでました。 洗面やトイレなど、カーテンの外に出る場合はマスク着用です。 更に白血球を増やす為の皮下注射を10000を超えるまで毎日打ちました。 私は採血は平気なのですが、予防接種とかの注射は大嫌いです。あの液が入ってくるのが痛いんですよね。 続きまして白血球が1000を切りますと、本格隔離になります。 トイレつきの個室で(別途個室料金を取られました)部屋から一歩も出られなくなりました。 ただ、プチ隔離に比べて部屋貸切なので、お金はかかりますがそこそこ快適です。 もちろんこちらでも白血球を増やす皮下注射があります。しかも液の量が増やされるので、さらに痛かったです(T_T) |
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